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青木宣親がヤクルトに電撃復帰!?

by て.いとう

目覚まし時計の音で渋々ベッドから出て、いつものようにポストに新聞を取りに行ったら、とんでもない記事が目に飛び込んできた。

青木宣親がヤクルトに復帰

記事によると、1月29日までにMLBメッツをFAとなった青木宣親がヤクルト復帰で基本合意したことが分かったという。年俸は3年で約10億円の大型契約であり、背番号は入団時に着けた背番号「23」(現在は空位)が用意されるという。浦添で行なわれる一軍の春季キャンプに合流する予定とのこと。

ここで注目すべきは「分かった」という表現。つまり、正式発表ではないということだ。

また、サンスポでは”球団首脳”の「チームを支えてもらいたい」というコメントも掲載している。この球団首脳とは誰なのか?衣笠剛球団社長兼オーナー代行が有力だが、記事では明言を避けている。

そもそも、この記事が飛ばし記事という可能性はある。新年になり迎える最初の月末であり、インパクトのある記事が欲しいところ。大本営であるサンスポならではの奥の手が使われたのかもしれない。ただし、これを確かめる方法がある。それは他紙の記事を確かめることだ。

そういうわけで、コートを羽織って近所のコンビニに向かう。

スポニチも一面で報じている!

そして、日刊も同じく一面である。三紙が一斉に報じているということを考えると、これがサンスポの飛ばし記事という線はまず無い。少なくとも、青木宣親とヤクルト球団はかなり具体的な話し合いを進めていて、ほぼ合意に達していると推測できる。

ただ、最終的な書類にはサインしていないはずなので、日本での青木復帰報道を受けてメジャー球団が急遽青木にオファーを仕掛けてくる可能性は否めない。大どんでん返しの可能性は多少なりともあるだろう。

背番号

どの新聞も背番号は「23」が有力と報道している。青木は入団時から背番号「23」を着け、最後の2年間だけミスタースワローズの象徴である「1」を背負った。その前から背番号「1」を打診されていたが、固辞し続けた過去もある。岩村がヤクルトに復帰した時は「1」が欲しかったとインタビューで語っていたが、青木に関してはそこに強いこだわりは無いのかもしれない。そもそも、現在背番号「1」は山田哲人が着けていて「23」が空位なのだから、それが自然な流れだ。

3年約10億円

青木宣親の実績や人気を考えると3年で約10億円という契約は格安だと感じる。ネットなどでファンからは「高い」という声もあるが、そんなことは決してない。メジャー通算打率は.285で昨シーズンは.284の成績を残している。36歳という年齢とMLBから戻ってくるという状況で衰えたと思われがちだが、現在の青木は衰えているどころか今まさに旬であり、バリバリの状態だ。日本でも3度の首位打者を獲得し、NPB通算打率1位の座をほぼ手中に収めている。日米の質が違う野球にアジャストできるだけの器用さが青木にはある。

また、2016年以降入団した期待のルーキーたちや、これまで孤高の存在だった山田哲人にとっても相談相手ができたことは大きい。日米での豊富な経験とWBCでも発揮したリーダーシップは、いち選手以上の価値をチームにもたらす。

単年で約3億3千万円。ヤクルト時代、契約更改のときは金額にシビアだった青木がこの条件を飲んだとすれば、意外にも思える。青木は「メジャーでまだやれる」と話す反面、「日本球界復帰ならヤクルトしかない」と近しい人に話していたという。確かに青木とヤクルト球団の関係は非常に良好だった。そもそも、ポスティングでのメジャー移籍を認めたし、移籍後もシーズンオフは常に球団に挨拶を欠かさなかった。また、球団側も神宮の室内練習場を提供するなど協力もしてきた。山田哲人が背番号「1」を継承する際には、わざわざ記者会見に登場して手渡しするパフォーマンスまでしていたのだから、まさに相思相愛だ。

昨年10月末に青木がメッツからFAになった際も、衣笠社長は青木獲得に向けて前向きな姿勢を見せていた。今回の契約がこの条件で合意に至ったならば、球団側の熱意が強かったのではないか。衣笠社長は契約交渉時に引退の花道をつくる約束をしたかもしれないし、コーチもしくは監督手形ということまで話が進んだ可能性だってある。

青木はドラフトこそ下位だったが、早稲田卒で生え抜き選手。メジャー経験があるうえ名球会に名を連ねている。引退後もヤクルトの若きリーダーとしての条件は十分。青木が監督になれば後輩である田中浩康を指導者として取り戻せるかもしれない。

いずれにせよ、3年10億で青木を獲得できたなら超お買い得だ。ユニフォームやグッズの売上はかなり見込めるし、前年最下位でも青木が出場するならばと客足も増えるだろう。また、話題性も抜群で浦添キャンプの報道陣が増えるのは間違いない。

個人的には青木が復帰するのはものっそい嬉しい

プロ野球再編問題があったり、地上波放送が低迷したりと、とにかくヤクルトはもといプロ野球全体の人気が低迷していた時代にヤクルトを支えていた選手。神宮でヤクルト青木が観られるのは本当に嬉しい。ちょっと段ボール箱から青木グッズを発掘してきた。

左から2007年首位打者記念、2007年最高出塁率記念、2011年ゴールデングラブ賞記念
左から2007年首位打者記念、2007年最高出塁率記念、2011年ゴールデングラブ賞記念
背番号「23」時代と「1」時代のストラップ
背番号「23」時代と「1」時代のストラップ
2010年ポストカード。左上からガイエル、田中浩康、宮本慎也、青木宣親。左下から相川亮二、飯原誉士、川端慎吾、福地寿樹
2010年ポストカード。左上からガイエル、田中浩康、宮本慎也、青木宣親。左下から相川亮二、飯原誉士、川端慎吾、福地寿樹
青木、ラミレス、ゴリのアメコミ風ポストカード付き缶バッジ
青木、ラミレス、ゴリのアメコミ風ポストカード付き缶バッジ
WBC2009のときにマクドナルドがキャンペーン配布したクリアファイルと背番号「1」時代
WBC2009のときにマクドナルドがキャンペーン配布したクリアファイルと背番号「1」時代
小学生時代から今でもなぜか買ってしまう下敷き
小学生時代から今でもなぜか買ってしまう下敷き

背番号「23」時代のうちわもある。今年の夏は青木が復帰するなら神宮に持っていこうかしら。最後に、当時のままのガチャガチャを発掘。

背番号「1」に変更になった2010年のストラップガチャ
背番号「1」に変更になった2010年のストラップガチャ

いまはガチャガチャが新発売されるとたくさんの人が並んで買っているが、当時はそんなことはなかった。隅っこに置かれてさみしそうに販売していたもんだ。金額は確か200円。それにしても、当時はガラケー全盛とはいえ、グッズがストラップばっかりだなァ。ケータイは1個しかないのに、笑っちゃう。

ミスタースワローズを取り戻す

ヤクルト栄光の背番号「1」を着けた若松勉、池山隆寛、岩村明憲、青木宣親、山田哲人。このなかでヤクルトで監督経験があるのは若松氏のみである。池山は楽天のヘッドコーチとして結果を残しているし、次期監督という声もある。岩村は独立リーグ福島で腰を据えて監督業と球団代表に精を出している。このような現状からしても、青木だけでも引退後もチームに残したいと考えるのはある種自然な流れな気がする。

毎年、どの球団も監督候補に四苦八苦している様子が伺ええる。ヤクルトは球団OBに任せたいという方針を明言している。宮本慎也ヘッドコーチ、高津臣吾二軍監督、古田敦也氏などある程度の人材は確保しているが、未来の指導者候補としても青木宣親は魅力的だ。この4名は、全員名球会だ。

外野はかつてないサバイバル状態

しかし、一方で外野陣は青木が復帰したことにより混戦模様だ。青木と外国人のバレンティンはレギュラー当確として、これまでレギュラー格だった坂口、雄平のどちらかがスタメンから外れることになる。MLBのようにローテーションで起用するのだろうか?

青木宣親
バレンティン
雄平
坂口智隆

山崎晃大朗
比屋根渉
上田剛史
鵜久森淳志
田代将太郎(西武から移籍)
塩見泰隆(ルーキー)

青木の復帰は選手層を厚くするが、チームの平均年齢も引き上げることになる。小川監督は就任時に若手の育成に力を入れると話していたが、逆行している。現在想定されるスタメンで、20代の選手は山田哲人と中村悠平しかいない。外野陣も山崎晃大朗など期待の若手を使っていきたいところだが、このままだと出番がなかなか回ってこない事態になりかねない。

トレードの覚悟は必要

これだけ外野陣が多くなれば、当然緊急トレードの可能性は出てくる。外国人のバレンティンは関係ないとして、ドラ1入団の生え抜きである雄平、若手のホープである山崎、移籍したばかりの田代、新人の塩見はあり得ないだろう。

消去法で残るのは坂口、二軍で結果を出しているのになかなか一軍で使って貰えていない比屋根、最近SNSのアカウントを削除した上田、昨シーズンは春以降あまり活躍できなかった鵜久森だ。ヤクルト移籍後の成績を考えれば坂口が欲しいチームは結構あるだろう。また、俊足の比屋根と上田も需要はあるかもしれない。仮にトレードするならば、ヤクルトが欲しいのは投手だろうし金銭で手打ちする可能性もある。

個人的には、どの選手にもヤクルトから出て欲しくないが。

青木の復帰が実現すれば希望の光になる

昨シーズン球団史上ワーストの96敗を喫して最下位に沈んだヤクルト。今年は首脳陣を大幅に入れ替えたくらいで、それほど大きな補強はしていない。山田哲人が復調するという保証もなければ、主力選手が怪我をしないという保証もない。このような現状で、青木宣親の復帰はヤクルトファンにとって数少ない希望が持てるニュースだ。青木がいるだけで勝てそうな気がしてしまう。

思えば青木は優勝と縁遠い選手だ。ヤクルトでは、2011年にあと一歩のところまで行きながらも、リーグ優勝がするりと逃げてしまった。MLBでも、チャンピオンリングこそ手に入れたが、移籍してしまったため栄光の瞬間に立ち会うことができなかった。

青木宣親が優勝の輪に加わる瞬間を見るのはファンの悲願でもある。ぜひ、ヤクルトでそれを達成してもらいたい。

とにかく、信じて正式発表を待とう。

追記

新聞報道があった同30日にデイリーが、浦添に到着した小川監督のコメントを掲載した。コメントの内容からしてほぼ確定と思っていいだろう。

ヤクルトにいた頃、まだ若くて青くて、いっつもイライラしてて誰に対しても尖ってた青木宣親。才能の塊でしかなかった青木。それがメジャーで6年。7球団を渡り歩いて、日米通算2000本安打も達成した。いつの間にか、日本代表でリーダーシップを発揮するような選手に成長していた。今なら、2011年のリベンジが叶うんじゃないかって期待する。


て.いとう
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